産地やかさ高のラベルではわからない羽毛の品質
羽毛には、産地やかさ高のラベルがついています。
仰々しい立派なデザインで、金色の印刷を使ったりしてさも高級そうな雰囲気を醸し出していることもあります。
けれど、実は産地やかさ高だけではわからない、羽毛の品質の良し悪しがあるのです。
「羽毛は、押して叩いて嗅いでみる」
これは羽毛の輸出入の業界では知らない人はいない位、有名な亡き清水 守さんのお言葉です。
最初にヨーロッパに一緒に行った時に教えて頂きました。
「おかもっさん、ほんまにええ羽毛か判断するには、押して叩いて嗅いでみる。これが基本中の基本よ。」
この言葉は今も忘れられません。
押してみるのは反発力の確認。
叩いてみるのは埃の除塵の確認。
嗅いでみるのは洗浄の確認。
反発力はかさ高で判断出来ますが、除塵も洗浄も羽毛布団のラベルなどには何も記載されていません。
私達がヨーロッパに行こうと思った最大の理由は、この除塵と洗浄を見ることだったんです。
産地やかさ高のラベルが同じなのに、羽毛布団の価格が全然違うのはなんでなのか?
原産国のヨーロッパに行って除塵の方法と洗浄の仕方を目の当たりにして、大納得でした。
高級な羽毛の除塵と洗浄は、それはそれは丁寧ですばらしいものでした。
羽毛がきっちりと除塵されている、洗浄されているかというのは、それだけ手間も費用もかかっています。
ということは、翻って考えると安い羽毛はこれがきちんとされていないものだったのです。
毎日眠る布団の羽毛の除塵や洗浄がきちんとされていないということは、眠っている間に呼吸と一緒に粉塵となった汚れを吸い込んでしまうことになります。
もしかしたらアレルギーの原因になるかもしれませんし、微かながらも不快なにおいが熟睡を妨げてしまうかもしれません。
もちろんおかもとが扱う羽毛は除塵もきっちり、洗浄も数多く、丁寧に、時間と手間を掛けてやっていました。
「押して、叩いて。嗅いでみる」
この基本の三原則をクリアした上で、一つ一つのダウンボールを視るのです。
もちろん大きくて中芯がしっかりしているダウンボールこそが最上品です。
おかもとでは、○○産地やからとか、ダウンパワーが○○やからとか、○○○○ランクのラベルが付いているとかでなく、自分の目で視て、触ってこれならいけると納得できた羽毛しか扱っていません。
品質検査もしっかり行い、ほんまにええもんだけを提供しています
「お手頃価格」というのも大事なことでしょう。
でも、健康の基礎、土台となる睡眠の質を左右する布団の素材を安く仕上げたばっかりに、快眠できず、健康を損ねてしまうのであれば安物買いの銭失い以上の損失があると思うのです。
だから、布団屋のおかもとでは、わたしたちがほんまにええと思ったものだけを提供するようにしています。
その証として、羽毛布団には、輸入ナンバーや原産地証明書そして輸出者などを記載したクオリティーカードを付けています。
ダウンジャケットなどを扱うスポーツメーカーも採用している国際羽毛検査機構IDFLによる羽毛のかさ高・ダウンパワー検査に加え、羽毛の洗浄検査(清潔度、タンパク質含有率、鳥抗原抗体検査、ダニ害虫アレルギー源検査など)に合格した羽毛だけに発行されるヘルシーダウン証明書も付けています。
ご購入いただいた方が、いつでも快適に、ぐっすりと眠れるような布団を提供できるように、おかもとはけっこう頑張っているのです。